キャッシュレス最強はSuica!似て非なるPASMOがダメなこれだけの理由。
会計がスピーディーで履歴も確認できる上に経済産業省主導のキャッシュレス・消費者還元事業での優遇も受けられる交通系ICカード。中でも最強なのがSuicaです。ほぼ同じ地域をカバーする民鉄公営系のPASMOは似ているようで大きく異なる点がいくつかありますので、ここで解説したいと思います。
- いつでもチャージや残高確認出来るモバイル版があるのはSuicaだけ
- マニュアルオンラインチャージができるのもSuicaだけ。
- 乗車でポイントがもらえるのもSuicaでのJR東日本線だけ。しかもモバイルは2%
- Apple PayやGoogle Payを使えば年会費不要クレカも自由
- のクレジットチャージは電鉄系カード中心しかも原則オートチャージ
- キャッシュレス消費者還元は翌月JRE POINTに。ポイントで貰えるのがミソ!
- 消費者還元制度は3か月毎。指定駅でチャージの必要がある
1.いつでもチャージや残高確認出来るモバイル版があるのはSuicaだけ
カード式の交通系ICは数ありますが、残高の確認やチャージは券売機で行う必要があります。一方モバイルSuicaでは画面上で残高や履歴を確認することが可能なのです。買い物は物販とだけ表示されますが鉄道乗車はJR東日本以外含め乗降駅が記録されます。
カード式の場合駅の券売機や市中のコンビニ等でチャージすることになりますが、モバイルSuicaなら場所を選ばずいつでもチャージが可能です。
今やJR東日本の駅には券売機よりも目立つ形でチャージ専用機が設置されているくらい。またセブン銀行ATMでも現金チャージが可能です。これはPASMOも同じ。
参考:セブン銀行ATMでsuica等交通ICカードがチャージ可能に!その背景を考える。
一方でどういう訳か私鉄駅のPASMOチャージ機ではモバイルSuicaがチャージできません。
参考:【注意!】PASMOチャージ機はモバイルSuicaやApple Watchで使えない不思議。JRやセブン銀行ではこんなこと無いです。
2.マニュアルオンラインチャージができるのもSuicaだけ。
クレジット機能付きのSuicaやPASMOもありますが。クレジットカードでのチャージは基本的に改札で一定額以下になった場合チャージされるオートチャージを使うことになります。
意図的に指定額をチャージする所謂マニュアルチャージは、ビューカードでは黒色の多機能券売機か駅ナカATMのVIEW ALTTE操作で可能ですし、PASMOも東急電鉄駅券売機でクイックチャージが可能です。
とは言えいずれも駅でしかできない訳ですし、PASMOに至っては東急電鉄に限られるので万能とは言えません。この点リアルタイムでオンラインチャージできるモバイルSuicaは携帯端末ならではの強みと言えます。特にGoogle PayのSuicaはトップ画面に残額が出たり、指定額を下回ると通知が来るリマインダー機能は便利です。
参考:【祝】Google Payでsuicaが利用可能に!モバイルsuicaとどっちが便利?→どっちも併用可能!
3.乗車でポイントがもらえるのもSuicaでのJR東日本線だけ。しかもモバイルは2%
WAONやnanaco等流通系に比べると交通系ICカードは従来乗車でのポイント制度が弱かったのですが、JR東日本は駅ナカでJRE POINTを展開し、2019年10月から乗車でもポイント付与を始めました。
参考:JRE POINTが遂に陸のマイルに。乗車でもポイントを貯めて特典乗車券でグランクラスに?

2019年10月からSuicaでのJR東日本乗車でもポイント付与に。乗っても買い物でも貯まるポイントに。
注目したいのは還元率で、カード式は0.5%モバイルSuicaは2%とモバイルSuicaが圧倒的に優遇されている点です。乗車でポイントがもらえるのは航空会社のマイレージに似た仕組みですが、ついに鉄道会社もこれに踏み切るようです。
PASMOは一部事業者が乗車回数に応じたポイントを付与するものがありますが、ネットワークの広さと金額に比例したポイント付与という意味でより万人向けです。
4.Aple PayやGoogle Payを使えば年会費不要クレカも自由
これまでモバイルSuicaは対応機種が少ないのが難点でしたがここ数年で形勢逆転。
2015年からモバイルSuicaはSIMフリー端末でも利用可能になり、2016年には国内シェアトップのiPhoneがApple PayでSuicaに対応、ライバルのGoogle Payも2018年にSuicaを導入しています。今や通信事業者、端末ともにモバイルSuicaに対応していないほうが少数派になっています。
モバイルSuicaもう一つの欠点でもあった年会費制度ですがApple PayもGoogle Payも年会費は不要。本家のモバイルSuicaも対抗してビューカード以外のクレジットカード登録でも2020年2月に廃止を表明。さらに2019年9月には前倒しで年会費分のJRE POINT付与という形で実質無料化しています。
5.PASMOのクレジットチャージは電鉄系カード中心しかも原則オートチャージ
PASMOオートチャージサービスの一覧にあるようにPASMOにチャージできるカードはこれだけ。JCBパスタウンカード以外はどこかしらの鉄道会社と提携しているわけですが、年会費が1000円以上するものが多く、その割に目立った優遇もなくその鉄道会社を頻繁に使わない限りメリットを享受しきれないものが多いです。
それでいてクレジットからのチャージは先述の東急電鉄の駅以外はオートチャージのみで、券売機でのきっぷ購入すらクレジット利用はできない鉄道会社が多いのが現状です。1回の乗車運賃が200円300円で済むのに3000円も勝手に請求されるのが果たして「便利」「お得」と言えるのか疑問です。しかも鉄道利用に限られ、お店での支払い時は残高不足でもオートチャージはできません。
6.キャッシュレス消費者還元は翌月JRE POINTに。ポイントで貰えるのがミソ!
経済産業省が主導するキャッシュレス・消費者還元事業ですがクレジットカードやデビットカードでは差額引き戻しの文字通りキャッシュバックが多いのですが、SuicaではJRE POINTで還元されます。しかも期間固定ポイントではなく通常ポイントなので延々貯めておくこともSuicaにチャージすることもできます。

JRE POINTの利用明細例。鉄道乗車や駅ナカ利用、ビューカード引落しなどの利用分がまとめて集計される。【注】キャッシュレスでJRE POINT還元キャンペーンはJR東日本独自に実施のもの。
1回限りの利用では自動的にキャッシュバックのほうが有難く見えますが、継続的に利用してポイントを貯める人にとってこれは有利です。
- Suicaチャージでの1円単位でキャッシュバックもできる
- モバイルSuicaならリアルタイムでチャージできる
- 通常ポイントなので乗車分やビューカード利用分と併用可能
- 実質無期限で貯められる(24か月間ポイント残高変動が無い場合のみ失効)
- 普通列車グリーン券や新幹線のアップグレード等1ポイント1円以上のリターンのある交換も可能
参考:suicaチャージだけじゃないJRE POINTのお得な交換先4選。旅行好きにはどれもおすすめ。
7.PASMO消費者還元制度は3か月毎。指定駅でチャージの必要がある
キャッシュレス・消費者還元事業における還元に限ってもSuicaがPASMOより圧倒的に便利です。最初の登録だけであとの受取は自動的にされるからです。
Suicaのキャッシュレス・消費者還元事業分
- JRE POINTで還元
- JRE POINTにSuica登録だけで自動還元
- 翌月下旬還元
- 利用目的は自由
PASMOのキャッシュレス・消費者還元事業分
- 専用ポイントで還元
- 登録のうえ都度指定駅でチャージ受取
- 3か月ごとに2020年1月、4月、7月の受取
- 利用目的は10円単位のPASMOチャージのみ
こうしてみると遅くて面倒で10円以下端数切捨てになるなど、Suicaに対して何一つメリットがないのが分かります。
東急カードやToMeカードなどのように、クレジット利用ポイントや自社乗車ポイント制度があるPASMOでもそれらのポイントと併用することはできません。確かに自社定期券購入だとメリットも多いのですが、駅外ふくめた決済手段としてはSuicaに勝る点がありません。
リアルタイムで残高確認やチャージが可能なモバイルSuicaは最強です。カード式に限ってもJRE POINTが拡大しているので乗車、駅ナカでの買い物、キャッシュレス・消費者還元事業での優遇含めSuicaに軍配が上がります。