アメリカ・カナダへ行くのであれば成田エクスプレスは有能。その時間バスはダメダメです。
都心と成田空港のアクセスルートとして高くて本数も少なく一番残念に見える成田エクスプレス。しかしアメリカやカナダ方面の搭乗なら利用価値が高いと感じました。
参照:これでいいのか成田エクスプレス…本数無さすぎ、料金高すぎ、自由席なし。本当は満員になるくらい乗せるべき。
- 北米路線の時間帯はほぼ夕方に集中している
- 東京駅や日暮里駅のラッシュを避けられる
- 東京シャトルやTHEアクセス成田に乗れない理由
- 車内に荷物スペースが多く重量物もOK
- 実は座席指定が無くても満席でも乗れる
1.北米路線の時間帯はほぼ夕方に集中している
日本から北米に向かう定期便のほとんどは成田空港発着です。羽田空港は便数も少なくハワイとカリフォルニア中心です。その成田発着は出発が16~20時に集中し、到着が13~19時に集中します。
アジアだと多くの都市で1日複数便体制が基本です。ヨーロッパも昼出発午前着が多いものの、夜出発の中東経由という選択肢もあります。
それ故東京からアメリカ・カナダへの渡航はだいたい成田夕方出発夕方帰国に固定されます。大韓航空やアシアナ航空のソウル(仁川)経由でも似たようなものです。
2.東京駅や日暮里駅のラッシュを避けられる
成田空港へのアクセスの拠点は東京駅と日暮里駅に二分されると思います。東京駅は東京シャトルやTHEアクセス成田といったバスがひっきりなしに発着し、日暮里からは京成スカイライナー、アクセス特急、特急が出ています。
ただ多くの場所へは結局JR山手線や地下鉄などで乗り換えていくことになり、特に23区西部や多摩地区、埼玉、神奈川へは加えて池袋、新宿、渋谷といった利用者がトップクラスの駅で合計2回以上の乗り換えも生じます。
電車の乗り換えは都心での移動ではよくありますが、これが海外旅行の大荷物でとなると難易度は一気に上がります。ましてや夕方の帰宅ラッシュと重なるのは少しでも避けたいものです。
これが成田エクスプレスだと渋谷、新宿、品川、武蔵小杉、横浜はほぼ毎時2便ありまずます便利です。池袋、戸塚、大船だと便数は限られるものの時間さえ合えば乗換のないメリットも大きくなります。
3.東京シャトルやTHEアクセス成田に乗れない理由
出国便はそうでもないのですが北米からの帰国便で成田から都心へのアクセスは要注意です。格安で便数の多い東京シャトルやTHEアクセス成田は夕方の第1ターミナルから乗るのは絶望的です。

2018年1月後半夜19時の第1ターミナルTHEアクセス成田のりば。予約(事前購入)の有無で2列に並んでいるが、これで1便数人しか乗れないのだからあきらめたほうが賢明。
この2社に限らず空港バスは第3→第2→第1の順に回るので、LCC到着ラッシュを迎えた第3ターミナルで既に多くの乗客が乗り、多くの北米線が到着する第1ターミナルでは1人とか、満員通過ということもあり得ます。
東京シャトルもTHEアクセス成田も便を予約できるのは空港行きのみで、空港発は便指定のない「自由席券の事前購入」であり乗れる保証はないので要注意です。
4.車内に荷物スペースが多く重量物もOK

成田エクスプレスは空席があっても大型荷物スペースはフル活用されていることが多い。
成田エクスプレスには各車両にロックチェーン付き大型荷物スペースがあります。そうでなくても座席間隔が1020㎜と広いので足元に中型スーツケースを置くことも可能です。
昨今はLCCを中心に手荷物の容量が制限されているため、収納の多い成田エクスプレスはオーバースペックと考えられがちです。
しかしそれは近距離線での話。長期滞在が想定される欧米線だと荷物も大きくなりがちなので、広い収納スペースはむろ好都合。それで乗り換えが無い(もしくは減る)なら最高です。
5.実は座席指定が無くても乗れる
全席指定席の成田エクスプレスですが、実は座席未指定という形でも発券できます。航空券におけるオープン発券の状態です。前日までに購入のN’EX往復きっぷが最たる例ですが、先にきっぷを購入し乗車前に指定を受けることができます。
ただ夕方の成田空港駅は券売機も窓口も混雑することや、長距離便は30分1時間程度の早着や遅延も想定されることから、座席指定を受けないで空席に座ることも可能です。
また成田エクスプレスのE259系には乗降口付近に収納式補助席が1両あたり4席設置され、満席の場合ここに座ることもできます。
コストパフォーマンス的に近距離フライトでは成田エクスプレスの利用価値は感じにくいですが、10万円以上する長距離路線なら重い荷物での乗換混雑を避けるためにも有効だと言えます。