LCC航空券購入は「チェックを外す」「選択しない」「続ける」の3つを必ず見る
以前LCCの航空券を探すときの注意をまとめましたが、今度は実際に購入する段階での注意点をまとめてみました。探す段階では知ってると得なことがおおいですが、買う段階では知らないとハマることが多いです。
参考:LCC初心者が予約する前に絶対に準備しておきたい6つのこと
1.ジェットスターが良い例?
LCC最大手のひとつであるジェットスターが良くも悪くもLCC業界のベンチマークになっています。正直このやり方は個人的には賛同しかねるし、過去にはライバルのニュージーランド航空が同社の姿勢を痛切に皮肉った比較広告も出しています。
参考までに同社での成田~新千歳往復航空券購入手順を見てみましょう。区間と日程、人数を入力し便を選択します。
まずはClubJetstar会員になりませんか?入れば安くなりますよという案内。年会費制なので毎年使うなら便利ですが初心者のうちは止めておくのが無難です。オレンジの「続ける」は隣ではなく一番下にある設計です。セールストークはまだまだ続きます。
次は運賃種別です。基本となる一番左だけ追加ボタンが無いんで焦りますが同社のやり方です。ご安心を。
一番下に来てようやく続けるボタンがあります。無理矢理にでもオプションを追加させる気満々ですね。続いて受託手荷物に進みます。
頼んでもいないのにいきなり20kgが選択されています!
焦らず必要なければ改めて0kgにチェックを入れ直します。ちなみに往復、人数分追加する/しないが選択できます。
一番下で改めて確認します。受託手荷物が0円になっています。合計金額も増えていません。
預けなくて本当にいいのかしつこく聞いてきます。持ち込み手荷物も限られているので本当に必要か考えたほうが良いです。しかも「追加する」がオレンジ色になっていて既に自分が選択したかのようになっていますが必要なければ「追加しない」を選択します。
続いて座席指定ですが、これもスタンダードというのが最初からチェックされていますので、座席指定料金を払いたくなければ一番下の座席指定なしを選択します。
次の確認画面で選択オプションと金額が表示されます。380円というのが追加されていますがこれは後述する不可避の費用で合計金額自体はオプション選択前と変わっていません。
2.オプションに誘導するようできている
このようにしつこいまでにオプションを追加させようと必死です。確かにジェットスターはかなり極端な例ではありますがLCCでは似たようなやり方が多いのも事実です。
課金誘導に必死な理由のひとつは勿論限られた便数や客数で最大限収益を上げる為です。格安運賃でばかり乗られるよりもオプションを追加してもらったほうが売り上げが上がるからです。受託荷物を付ければ客単価が1.5倍にも2倍にもなります。
もうひとつの理由は当日リクエストされても定員や重量の関係で受けきれない可能性がある為です。座席には限りがありますし貨物の重量も限りがあります。また人や荷物が少ないと重量バランスを考慮する必要があるので空いている座席への移動を断る航空会社もあります。ジェット機の場合微々たる物ですがさらに小さいプロペラ機やリージョナルジェットでは大手航空会社でも座席指定に制限があるケースもあります。
もちろん当日チェックイン業務を簡略化できることもあります。より少ない場所と人数でより少ない時間で済ませることができれば、家賃や人件費を抑えて便数を増やすことができます。便数が多いほうが利用者には便利で、航空会社はより多くの航空券を売れます。
3.オプションはキャンセルできない
これ注意です。航空券自体がキャンセルや便変更が可能であっても有料のオプション(受託手荷物等)を選択するとオプションは捨てることになります。例えばジェットスターのPLUS運賃で受託手荷物を30kgに追加しても、便変更をすると受託手荷物か無効となり有料分は買い直すことになるので注意です。
ただ広告通りの宣伝文句みたいですがオプションにお金を払う価値があるかはその人の判断によります。せっかくの機会なので荷物を持って帰りたいとか、名物の機内食を食べたいとか、みんなで並び席がいいというなら追加料金を払っても価値はあると思います。
4.無料のオプションは選ばないと貰えない?
これも注意です。受託手荷物は無料枠があっても当日預けないということもできるのですが、機内食が無料で付いてくる運賃でも事前に指定しなければ飛行機に積まないという究極のロス対策を行う路線もあります。ジェットスタージャパンの国際線PLUS運賃でのホットミールやスクートのスクートbizのプレミアムセレクションは完全予約制なので要注意です。
5.必要不可避なのは「諸税」「支払手数料」
幅広いオプションを用意するLCCですがどんな使い方であっても必ず払うことになるものが2つだけあります。
一つ目は諸税。空港や国によって呼び名は異なりますが空港税、旅客施設使用料、空港建設費用などと呼ばれています。これは乗客として利用する以上航空会社を問わず徴収されるものです。大手航空会社の場合運賃に含まれており、国際線の場合は為替変動もあるため広告からは除外され検索後に含まれるケースが多いです。上記のジェットスターでの380円は成田空港第3ターミナル国内線の空港施設使用料です。
もう一つが支払い手数料。これも大手航空会社ではカード払いなら無料なのですがLCCの場合クレジットカードであれ携帯キャリア決済であれいくらかは支払うのが慣例で必要ない航空会社のほうが珍しいです。嫌なことに年々値上げ傾向です。