JR東日本の駅ナカキャッシュレス還元は8月末まで継続決定。JRE POINTを引き続き稼ごう。
2020年6月をもって経済産業省主導のキャッシュレス消費者還元事業は終了しますが、これと並行してJR東日本が駅ナカで独自に行っていたSuicaでの2%JRE POINT付与、JRE CARDでの5.5%JRE POINT付与は継続されるようです。
公式プレス:JRE POINTためて、つかってキャンペーン(キャッシュレスで還元率アップ)
- このマークのポイントアップが引き継がれる模様
- SuicaはJRE POINTへの登録が必要。売店や自販機など各所に対応
- 駅ビルのJRE CARD優待店は引き続き5.5%
- JRE MALLはJRE CARD以外のビューカードも5.5%
- 台風、大雪、コロナ…休業の多かった駅ビルのテコ入れも?
1.このマークのポイントアップが引き継がれる模様
2019年10月に始まった駅ナカでのSuica支払いで2%JRE POINT付与、駅ビル(JRE CARD優待店)でのJRE CARDクレジット支払いで5.5%還元が引き続き8月31日まで延長されるようです。
ちなみに通常時のJRE POINT付与率は
- 駅ナカ店舗でのSuica支払いは200円→1ポイント
- 自動販売機でのSuica支払いは100円→1ポイント
- 駅ビルでのJRE CARDクレジット支払いは100円(8%税抜)→3ポイント+クレジット請求1000円→5ポイント=実質3.5ポイント
JRE CARDの優待店の見分け方とポイント計算方式が少々複雑ですが、駅ビルで買い物や食事をするなら年会費は簡単に回収できる高還元カードなのは事実です。
参照:JRE CARDを1年間使ってみた。駅ナカで特に効果絶大、毎月利用で年会費以上の還元あります。
2.SuicaはJRE POINTへの登録が必要。売店や自販機など各所に対応
JRE POINTに会員登録しSuica番号(JEで始まる英数)を登録する必要があります。あとは駅構内の売店や飲食店、自動販売機でSuica決済するだけ。自販機は改札外や駅周辺の敷地外にも対応機種があります。
3.駅ビルのJRE CARD優待店は引き続き5.5%
アトレ、ビーンズ、nonowa等各種の駅ビル内の店舗でのJRE CARD決済(Suica決済でないのがややこしい)でも5.5%還元が続きます。更にややこしいことに5%分は税抜き価格というか総額から8%分を差し引いた価格に対して付与し、残る0.5%分がクレジット決済分です。
首都圏の場合改札内にあるエキュートは対象外で多くが改札外にある商業施設ですが、逆に東北地方では新幹線改札内なども対象になっています。
4.JRE MALLはJRE CARD以外のビューカードも5.5%
地域の特産品からSuicaペンギングッズ、鉄道グッズまで揃えるJRE MALLのクレジット利用も合計5.5%付与が延長されます。こちらも食料品以外の消費税10%商品であっても総額から8%分を引いた価格に対して付与する仕組みです。
注目したいのがJRE CARDに限らずビューカード全般が5.5%還元(通常時3.5%)対象になるようです。
5.台風、大雪、コロナ…休業の多かった駅ビルのテコ入れも?
ここまでJR東日本が駅ナカに引き続き力を入れるのにはおそらく2つの側面があります。
- 台風、大雪、コロナ等でいち早く一斉休業に踏みきった
- 交通手段の付加価値としてポイントサービスが必要になった
ここ数年で台風や大雪など異常気象が予想される時にJRに限らず駅隣接の大型商業施設をいち早く一斉休業に踏み切り、帰宅困難者や二次災害防止策を取る傾向が強く出ています。また2020年春の新型コロナウイルス問題でもいち早く一斉休業に踏み切っています。
ただ当然その分営業収入は得られなくなり、行政の方針が緩和されつつあっても客足が戻るのに時間もかかるでしょう。またコロナ禍以前にも雇用環境改善のためにルミネ等一部駅ビルは営業時間短縮を始めており、時間軸以外での集客力が必要になってきたのも確かです。
もう一つはJRは運賃が高く、乗り入れや増発をしても既存の私鉄に対して不利な点です。特に都内~神奈川県では顕著でJRは湘南新宿ライン、上野東京ライン、埼京線の相鉄直通とルートは増やしているものの遠距離の運賃が高い制度上、依然として小田急や東急、京王(特に相模原線は建設費償還で近年値下げが進む)に運賃面で不利という現実があります。
参照:JRE POINTはSuica乗車でもポイント付与に。JRが陸のマイレージに参入する理由。
その対応策として2019年10月にはSuica乗車でもJRE POINTを付与するようになり、やがては回数券に相当するポイントバックや新幹線ネット予約でのポイント付与も計画しています。また貯めたポイントはSuicaにチャージしたり普通列車グリーン券への交換、将来的には新幹線など長距離列車の特典乗車券への交換も発表済みです。航空会社のマイレージプログラムのやり方に近づいています。