【ESTA申請】高額手数料のぼったくりサイトに十分注意。米国政府公式はこう見分ける。
アメリカ渡航を計画してESTA(電子渡航認証システム)の申請を行いましたが、調べてみると公式と見まがうような代行サイトが複数乱立して問題になっているようです。なお政府非公認の代行業者は数が多いことや申請代行業そのものに違法性は無いことから画像やURLのリンクは致しません。
結論はこれが公式のページ→https://esta.cbp.dhs.gov/esta/
- 米国行きフライト搭乗に必要
- 米国政府機関のサイトには.govが付く
- 代行業者は手数料が高すぎてメリット無し
- 最悪のケースはお金払って実は申請されてない
- 公式は僅か14ドル&もちろん日本語対応
- 航空券や宿泊先未定でも申請可能
1.米国行きフライト搭乗に必要
ESTAは2009年に始まった米国へのビザ免除渡航者のための電子渡航認証システムです。最終目的地が米国の場合はもちろん、米国経由でカナダ、メキシコ、ブラジル等の第三国へフライトを乗り継ぐ場合も必要です。
事前にウェブサイトで申請し、その情報がパスポートに紐付けされていることが米国行き飛行機/船舶のチェックイン(搭乗手続き)に必要になります。要するに米国への渡航にはビザかESTAどちらかが必要なわけです。
2.米国政府機関のサイトには.govが付く
これはインターネットの基礎知識なのですが米国政府機関のウェブサイトには.govが付きます。日本の政府機関であれば.go.jpが付くのと同じです。
ESTAは米国国土安全保障省(Department of Homeland Security, DHS)の税関国境警備局(Customs and Border Protection, CBP)が管轄しておりこういうアドレスになります。
ほかに在日本米国大使館のアドレスも.govが付きます。
また米国政府機関である以上、左上に白頭鷲をモチーフにした米国の国章が付きます。また情報送信の安全性が高いhttpsプロトコルを採用し、左上に南京錠マークが付きます。ただこの2つは類似サイトでも対応している所もあるようです。
これが政府機関のウェブサイトの見分け方です。公的手続きをする場所としては、国や個人/法人問わず取得可能な.comや.net、ましてや.asiaなどというアドレスはまず疑って掛かっていいでしょう。公的手続きは政府ドメインから。
3.代行業者は手数料が高すぎてメリット無し
ESTAの申請には14ドルが必要ですが日本円にして1500~1600円前後。ところが代行業者は6000円から7000円がザラ、さらには出発まで40日以内の緊急発券の場合10000円などともっともらしい理由で暴利を貪る業者も散見されます。4人でハワイ旅行の手数料に4万円とかもう笑えません。
インターネットを使ったESTAは原則即時承認で、まれに承認保留となることもあるようですがそれでも72時間以内に承認可否が回答されるとしています。これで40日前で緊急とか意味不明です。
さらに「日本語で安心できる代行サービスがおすすめ」等と謳うサイトもありますが、ESTA自体外国人向けなので当たり前のように日本語をはじめ、中国語やチェコ語、ポーランド語など20以上の言語に対応しています。代行業者に依頼するメリットはありません。
一応在日本米国大使館やESTA公式でも模倣サイトへの注意喚起をしています(クリックで公式該当ページへジャンプします)。日本でも経済産業省関東経済産業局が注意喚起していました。
4.最悪のケースはお金払って実は申請されてない
高額な手数料を取られてもESTAが取得できて米国行き便に搭乗できれば良いのですが、最悪のケースは申請すらされていなくて当日飛行機に乗れないor入国できないことも考えられます。これでは完全に詐欺。このようなケースを避けるためにも米国政府もESTA公式サイトで申請内容を確認することを求めています。
高額な代行業者に依頼してしまっても行政サービスには返品と言う概念が無いため、返金できないケースが多いようです。
5.公式は僅か14ドル&もちろん日本語対応
さてアメリカの政府機関での手続きというと難しく思われますが、繰り返すように日本語に対応しており必要事項を入力するだけです。草創期には英語メインだったことから様々な代行業者サイトが乱立したようですが、それも今や昔です。
記入事項は多いので、セキュリティの関係で1分ほど何もせず放置しておくと「間もなくタイムアウトします」と出ますがOKをクリックして延長すれば良いだけです。
申請してもeメール等で返事が来るわけではないのですが、申請後は確認ページで申請番号(忘れた場合は生年月日等)やパスポート番号を入力すれば認証結果を見ることができます。
6.航空券や宿泊先未定でも申請可能
ESTAが否決されると大使館でのビザ申請が必要となることから、米国政府も渡米計画が立ったら早めのESTA申請を呼びかけています。
ESTAでは米国の滞在先を記入する欄がありますが、ここは申請後にも確認ページから変更可能です。ゆえに宿泊先未定でもどこかしらのホテルの住所を入れて、予約後に書き直すこともできます。
有効期限は申請から2年以内もしくはパスポート有効期限のうち早いほういずれかなので、具体的な渡航日が決まっていなくても申請できます。ただパスポートを更新するとESTAは無効となり再申請が必要です。
したがってパスポート発給後なら早めにESTAを準備しておきたいものです。