飛行機の座席は結局どこがいい?選べるメリットデメリットまとめ。
飛行機に乗る時どこの席に座ったらいいのか?なかなか深いテーマであり、毎回乗る度に迷う人も多いかと思います。個人差もありますし機種や路線、同伴者にもよって変わってきます。トリップアドバイザー社のseatguru.comというウェブサイトでは世界の航空機の座席配列ごとのレビューを見ることができ参考になります(英文のみ)。
座席が選べるのか、あるいはそれが有料なのかという問題もありますが今回は純粋にエコノミークラスの座席位置だけで話を進めます。
参照:飛行機の座席指定が有料…実はLCC以外でも国際線では珍しくない。
1.前方席
- ○歩く距離が短く降機も早い
- ○揺れが少ない位置
- ○機内食や機内販売が早い
- ×人気が高く入手困難
- ×前方混雑、後方スカスカというケースも
飛行機は前方から乗ることが多いので前方席は歩く距離が短く済み、機内が混雑しない傾向にあります。降機時も同様です。トイレやギャレーが近いことから機内食の配膳も早いうちから回ってきます。
このようにメリットが多いことから指定料金が高かったり割引運賃では指定できないことが多く、取り難いのがデメリットと言えます。
2.後方席
- ○不人気なので取りやすい
- ○前方混雑でも後方スカスカというケースも
- ○双通路機の場合通路か窓近くが広い
- ×歩く距離が長く通路が混雑
- ×団体客が割り当てられる(ゆえにブロックされることも)
- ×舵に近い分揺れやすい
- ×機内食が遅い、品切れリスクも(逆に国内線やLCCは後方からも配布する場合も)
後方席は全く逆に条件が悪く不人気と言えます。乗る時も降りる時も通路は混雑し、機内食も選択肢がなくなることもあります。ツアーや修学旅行など団体客は後方に当てられることが多く、人数が多い場合はむしろ一般客が入らないようブロックされることもあるようです。
ボーイング777等通路が2つの機材では後方が絞られる構造上座席がずれて配列され、窓側席か通路が広くなる部位があります。ただそれでも下に荷物は置けず通行人がよくぶつかってくるのでハズレ席であるのは確かです。
3.最前列(前が壁)
前方席に似ていますが加えて、
- ○足元が広い
- ○窓側でも通路に出やすい
- ×離着陸時下に物を置けない
- ×テーブルや画面の出し入れが面倒
- △トイレやギャレーが近い
- △ベビーベッドが付けられる
- △乳児連れと上級会員優先
- ◎出逢いがある
もしも座席が好き放題選べるとしたらまずこれを選びたいというのがここ。バルクヘッド席とも言われ、目の前が壁なので出入りや足を出したりがかなり自由です。
ANA国際線ボーイング787-9のバルクヘッド席。前のプレミアムエコノミーとの間に仕切りがありこの通り窓2つ分のスペースがあり自由に足を伸ばせます。
トイレやギャレーが近いので自分が使うには便利ですが、長距離線では食後に列ができたり落ち着かない要素もあります。逆にこのようにアッパークラスとの仕切りがあると乗務員以外出入りが無いので静かです。
この壁には巡航時にバシネット(ベビーベッド)が設置出来る事から乳児連れや搭乗実績の多い上級会員に優先されます。それゆえに旅慣れた個人客が多く、低くない確率で知らない人同士で旅の話が始まったりすることが多いです。
4.最後列(後ろが壁)
後方席に似ていますが加えて、
- ○自席真下や背後に収納スペースがある事が多い
- ○前後ピッチが一般席より広い事が多い
- ×頭上荷物棚が乗務員用になっている事が多い
- ×リクライニング出来ないor少ないことがある
- ×機内食が遅いのにギャレーでの作業が耳障り
- △LCCでは機内販売優先?課金誘導?
最後部には非常時の酸素タンクや避難用具が用意されているため、レイアウトによってはリクライニング出来なかったり頭上荷物棚が使えない場合も多々あります。
また機内食は最後になるくせにその後はごみの処理やら雑務やらトイレやらで騒がしいこともあり、デメリットばかり強調されがちな席でもあります。
香港エクスプレスのエアバスA320の場合。前席と膝の間隔が広く後方は酸素タンクの為荷物スペースなし。右側は後方にスペースがありますが結局乗務員の荷物が入りました。航空会社や機材によりばらつきの大きい席で吉と出るか凶と出るか・・・
ただLCCの場合、定員が多いことや売上機会を増やすため後方からも機内販売が進むことが多く、一番最初に購入できます。なのに前方席ほど人気が無く座席指定も容易です。反面、機内食を買うつもりでなくてもギャレーから美味しそうな匂いが漂うので食べたくなるという諸刃の剣。
5.非常口の前
最前列席に似ていますが、
- ×窓側でも窓が座席位置と合っていない
- ×窓側席の壁が厚く狭い
- △搭乗時乗務員が説明に来る
- △利用できる人が限られる(子連れ等来ない)
- △後列も非常口の場合リクライニング出来ない(737-800やA320)
これはPeachの例ですが非常口前の座席を利用するには年齢や言語等、運航国や航空会社が定めた制限があります。これは搭乗時にも口頭で確認されます。ゆえに利用者が限られますが条件に合えばおいしい席です。
ただ条件に合わないと判断されれば機内でも席替えされる可能性はあります。この場合有料で指定していても返金されないと定めている航空会社が多いです。
非常口が窓を外すタイプ(ジェットスターのエアバスA320)の席。取っ手を兼ねた肘掛があり窓側もそこそこ快適。足元も広いですが通路への出入りが自由なほどではありません。
非常口が通常サイズのドア(ANA国際線ボーイング787-9)の場合。壁が分厚く窓側は若干窮屈で扉に出っ張りがあるので足を斜めに延ばす形です。窓も後ろ寄りなので外を見るには首が疲れます。ただ通路への出入りは抜群に良いです。
6.窓側席
前後の話が済んだら次は左右方向の違いを見ていきます。
- ○景色が見える(翼上等を除く)
- ○一部航空会社で優先搭乗
- ×通路に出にくい
- ×天井が低い
等が挙げられます。外から景色を見られるので短距離便や飛行高度の低いプロペラ機でのフライトに向いています。
Peach、バニラエア等のLCCでは窓側席から搭乗案内が進み通路側が後になるので先に座れるのはメリットといえます。窓側席の同伴者も一緒に乗れます。
逆に降機時はもちろんトイレや荷物の出し入れも通路側席の乗客に出てもらうので、かなり面倒です。また構造上壁が湾曲しているので通路側席より窮屈なのも確かです。
7.通路側席
- ○出入りしやすい
- ○トイレやギャレーの状況を見やすい
- ○若干手足を出しやすい
- ×隣席の出入りに協力する必要
- ×通行人がぶつかる
- ×先に座るメリットがない
通路側席は機外の景色に縁がない以外はメリットが多いです。ゆえに長距離便では通路側が好まれる傾向にあるようです。
8.通路間席
あまり人気がないというかイメージが薄い双通路機の通路間座席。窓から遠く薄暗いことや真ん中は落ち着かないという感じがあることからあまり注目されませんが・・・
- ○天井が高く広い
- ○中央席でも出口は左右から選べる
- △グループが割り当てられる
ANA国際線ボーイング767-300ERの場合。通路間が3席だと中央の席でも誰かを跨ぐ必要はありますが左右どちらか選ぶことができます。2人で座っても残る1人は反対側から出て行くので気になりません。1人でもリスクは小さくグループにはメリットが多いかもしれません。
通路間が4席の機材もありこの場合「ミドルマンリスク」も増大しますが、多くの航空会社/運賃が何らかの方法で座席を選べるようにしているのはせめてもの救いです。
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