えきねっとトクだ値が11月に東京~秋田8720円、新潟5180円の半額セール。飛行機&高速バスと真っ向勝負へ。
えきねっとが2018年11月1日~20日乗車分の秋田新幹線、上越新幹線で50%割引セールを発表しました。北海道新幹線や中央線特急を中心に見られたオンライン早期購入割引がいよいよ拡大していきそうです。
参考:えきねっとお先にトクだ値
- 対象列車は各線4往復で便利な時間帯
- えきねっとで20日前まで購入で50%割引
- モバイルsuicaはさらに安いが結局21日前まで
- JALとANAで三つ巴の東京~秋田線
- 高速バスが増便&割引強化する東京~新潟線
- モバイルsuica特急券廃止発表後もセールは顕著に
1.対象列車は各線4往復で便利な時間帯
最初にセールの対象列車を説明しておきます。まず秋田新幹線は以下の4往復です。
朝晩2往復ずつ設定。こまち1号/6号がともに始発便となり、所要時間も3時間40~50分程度とばらつくものの極端に遅い便はありません。全列車が2013年登場のE6系で統一されています。
一方の上越新幹線は以下の4往復です。
朝早い/夜遅い便ではなく日中にもあります。車種はとき310号のみE2系、それ以外は2階建てのE4系でいずれも新幹線では古い部類に入ります。
また所要時間も長岡~大宮ノンストップのMaxとき332号がトータル2時間を切る一方、全駅停車のMaxとき309号では2時間21分とばらつきがあります。ただ後続のとき号に追い越される便はありません。
秋田・上越新幹線ともに目立って不便な列車ではなく、むしろ便利な時間帯の列車が対象なのは嬉しい限りです。
2.えきねっとで20日前まで購入で50%割引
えきねっとお先にトクだ値の例に倣い、乗車日の1ヶ月前から20日前の深夜1:40までの購入が必要です。対象区間は東京・上野・大宮~秋田に限られ、大曲や角館発着はありません。
東京~秋田の値段は運賃・特急料金込みで期間中月曜~木曜(閑散期)が8720円、それ以外は通常期で8890円です。上野や大宮発着の場合もう少し安くなります。
一方、上越新幹線は東京・上野・大宮~新潟が対象。こちらも長岡や燕三条発着はありません。
東京~新潟の値段は運賃・特急料金込みで期間中月曜~木曜(閑散期)が5180円、それ以外は通常期で5280円です。上野や大宮発着の場合もう少し安くなります。
3.モバイルsuicaはさらに安いが結局21日前まで
モバイルsuica特急券でも同様のセールが行われ、さらに安く設定されています。またモバイルsuicaでは元々「閑散期」「通常期」「繁忙期」の区別が無いため曜日による価格差もありません。
東京~秋田が8000円を切る等JRとしてはかなり大胆なプライシングを仕掛けたと思います。
ただ結局予約期限が21日前の23:40とえきねっとより2時間早いだけなので、この点は前日まで予約可能な東京~新函館北斗とは違います。また当然モバイルsuicaは端末環境や1人利用に限られるのがネックです。
4.JALとANAで三つ巴の東京~秋田線
秋田新幹線開業以来ライバルとなっているのが羽田~秋田の航空便。2018年9月現在JALが1日4往復、ANAが1日5往復運航しています。
JALは全便Wi-Fi完備のボーイング737。ANAは737に加え席数の多い767やエアバスA321も運航されており、Wi-Fi未搭載機もあります。
航空便はJALもANAも今や当たり前のように早期購入割引を採用しており、この羽田~秋田線も21日以上前の閑散便なら10000円程度の航空券も散見されます。前日予約でも秋田新幹線の窓口・券売機で購入する場合と大差ありません。
何よりこの通り時間帯や最安値が見やすく1日前/後もすぐ切り替えられる表示なので、最適な便を探しやすいサイトデザインです。これは正直JRも見習ってほしいところ。
そこでJRが期間限定とは言え8000円前後の思い切ったセールを仕掛けてきたのは明らかです。特に東京側と違い秋田市側ではJR秋田駅を日常利用していない人も多いはずで、駅での発売よりネット予約のほうが顧客取り込みに有利な可能性もあります。
5.高速バスが増便&割引強化する東京~新潟線
一方で西武バス・新潟交通・越後交通連合の池袋~新潟線は年々増便が進み、今や1時間おきの一日14往復+夜行2往復。便数は新幹線並みですが片道5時間以上掛かります。
しかも定期便では独立3列シート、100VコンセントorUSB電源装備と昼行便路線としてはかなり進んでいます。
しかも需要予測に応じた変動運賃を設定しており、上からS→A→B→C→Dの5段階で3100円~6700円と大きく変動します。あくまで乗車日であり予約の早さではないです。予約はJR同様1ヶ月前ですが運賃カレンダーは翌々月まで公表されています。
少なくとも夜行便や連休の朝(S運賃)でなければ新幹線の半額で収まることが多いです。出発時間を選べるなら安く済ませることも可能です。
だからこそ運賃面で劣勢な上に減便減速が進む上越新幹線のテコ入れを図ったものと考えられます。北陸新幹線開業以前は途中停車駅が1~2駅で2時間以下の便がそこそこ見られたのですが、現在は途中通過駅が2~3駅で2時間20分前後の便も散見されます。
他にも便数は少ないもののWILLER EXPRESSがバスタ新宿やJR東京駅等から運行しています。こちらは便によって経由地が増えて所要時間も6時間を越えるので利便性や快適性は今一歩です。
6.モバイルsuica特急券廃止発表後もセールは顕著に
北海道・東北・秋田・山形・上越・北陸新幹線は2020年春をめどに、えきねっとで予約しsuicaにその情報を記録するシステム導入を発表しています。同時にモバイルsuica特急券は廃止される予定です。
参照:新幹線はネット予約→suicaインストールが2020年代のスタンダードに。やっと新幹線が時代に追いつく!
今回の発表を見る限りネット割引の拡充を進めていくことは間違いなさそうで、モバイルsuicaでも廃止が決まっても魅力的な割引は継続する模様です。