格安SIMはお得?不便?転勤族&旅行者目線で2年迷って2年使ってわかったこと
一般に格安SIMだとかMVNOと呼ばれる通信事業者について、利用を考えている人や既に利用している人も多いとは思います。自分の場合利用をためらっていた時期もありながら結局2年ほど使っていますから、使うメリットも乗り換える不安も両方理解しているつもりです。
- 個人的に考えるSIMフリーのメリット
- SIMフリーのデメリット
- キャリアメールが役立たなくなった
- モバイルsuicaが決定打
- 初期設定も実は簡単
- 海外旅行では言葉以上にネットが通じるかが重要に
- 大手の「サポート」は無駄&無力だった
1.個人的に考えるSIMフリーのメリット
一番大きいのが端末と通信事業者を別々に選べるという点に尽きます。
例えばNTTドコモで端末を購入するとNTTドコモ以外の通信事業者のSIMは挿入できない仕組み(いわゆるSIMロック)になっており、auやソフトバンクも同様です。最近はこの3社とも他のSIMを挿せるように変更(SIMロック解除)できるようになりましたが、最初からSIMフリーではなくあくまで自分から解除を申請する必要があるのは注意です。
一方でいわゆる格安SIMとかMVNOと呼ばれている事業者の場合は、あまりに古いモデルは別格ですが基本的にどの端末を使ってもいいので、一緒に端末を購入しても、他社で使っていたものを使い続けることもできます。
2.SIMフリーのデメリット
ひとつはドコモのケータイ払い、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて払いといったキャリア決済ができなくなることです。これはネット通販等の利用を毎月の通信料と一緒に支払うものですが、クレジットカードを持っていれば解決します。
テレビのワンセグ視聴もSIMフリーは対応機種が少ないのですが、今やYoutubeやU-NEXT等の動画配信のほうが画質も需要も高いのではと思われます。
あとお店が近くにないというのも昔はありましたが、今や後述の通り端末もSIMもオンライン購入で自分で設定するのも簡単です。引越しで購入店から離れたり、購入場所が閉店するというケースもあります。むしろお店が近くにある通信事業者と契約するのが必ずしもメリットとも言えないわけですね。
あと2つ以下のようなものがありましたが今や解決しつつあります。
3.キャリアメールが役立たなくなった
~docomo.ne.jp等の通信事業者が提供するメールアドレスは通信事業者を変えると使えなくなってしまいます。ゆえにMVNOに乗り換えると友人にアドレス変更の知らせを送ったり、メールマガジンや企業のサービス等に登録したアドレスも変更手続きが必要です。これは携帯電話番号ポータビリティ(MNP)を利用してドコモからソフトバンクへ等大手キャリア間での契約変更でも同様です。
実は一応MVNO事業者でも回線を契約すれば~mineo.jpといったメールアドレスは貰えます。なので登録アドレスをこっちに変えるということもできます。
ただ、ここ数年で個人間ではLINE等のメッセージアプリが普及して携帯メールの利用は低下の一途、企業サービスもメールアドレスはPC用/携帯用の区別を無くし、更に携帯だけ(いわゆるガラケー用)のメールマガジンやサイトを廃止しつつあるので、わざわざキャリアメールにこだわる必要がなくなったといえます。
4.モバイルsuicaが決定打
いわゆるMVNO端末にはモバイルsuicaに対応した端末がなったのですが、2015年12月以降UQモバイルやmineo等から続々発表されています。その後2016年秋にはApple Payがsuicaにも対応しiPhoneも使えるようになるなど一気に広がります。
交通系ICカードの中でもカード式とは異なり、モバイルsuicaは場所を問わずチャージや残高確認ができるという点で地方住まいの場合はかなり便利です。クレジットカードとの相性もありますがJR東エリア外に住んでても年会費不要でメリットを享受する方法もあります。
参照:モバイルsuica使うならビックカメラsuicaカード。関西住まいでも鉄オタじゃなくてもメリットしかない
5.初期設定も実は簡単
端末購入や回線契約での初期設定も素人がやるのは難しいなんてもう過去の話です。今はSIMカード同封の取扱説明書や通信事業者のウェブサイトで当たり前のように説明されています。
例えば上はmineoでの例ですが、NTTドコモオンラインでの端末購入でも同様でした。機種ごとの画面の説明もあるしはっきり言って簡単です。もし分からなくてもボイスチャットや掲示板などで相談できる機能を置いているところが多いです。
6.海外旅行では言葉以上にネットが通じるかが重要に
これ「超」がつくほど便利です。というか今や海外は言葉が通じるか否かよりもネットが通じるか否かのほうが利便性快適性を大きく左右します。事実多くの外国人が日本語もよく分かっていないけれど観光や買い物を楽しんでいます。
海外でスマホを使う方法は主に3つ。
1つは国際ローミングという日本の通信事業者(ドコモ等)と提携している現地事業者と契約する方法。ドコモ、au、ソフトバンクは当然のようにやっていてMVNOでは国際ローミングに対応した事業者は少ないです。ドコモ海外利用アプリやau世界データ定額アプリ等、日本でアプリをインストールし現地で起動すると自動的に回線を繋いでくれる便利なもの。ただ基本的に1日で1000~3000円と高額です。
2つ目はWi-Fiルーターをレンタルする方法。イモトのWi-Fiや
グローバルWi-Fiといった事業者がウェブでクーポンを配っていて空港で申し込むより安上がりです。Wi-Fiの繋ぎ方は日本と全く一緒、別行動を取らない限り4~5人まで1ルーターを共有できる反面、料金が受取から返却まで日本での日数で決まるので高くつくか安く上がるかは使い方次第。荷物が増えるのと電池を食うのがデメリット。
3つ目が現地のSIMを購入して使う方法。初期設定の面倒があるものの、価格的には非常に安いのが特徴。台湾や香港に数日なら数百円、イギリス1ヶ月で2000円とか、もう上2つは比較にならないレベル。SIMは現地購入もできますが日本国内でも楽天やamazonでも郵送で買える物も多く検索は必須。
この3つ目はSIMロックがされているとできないので、海外渡航とSIMフリーは相乗効果で近年増えてきました。
7.大手の「サポート」は無駄&無力だった
MVNO導入に慎重な人はこぞって「大手キャリアのほうがサポートが充実しているだろう」と考えがちなのですが、これかなり考え物です。実際MVNOでも端末修理補償などを用意していることが多く、大手キャリアでも端末補償は高額なことが多いです。毎月取られるわけですから。
考えてみれば当たり前ですがスマートフォンの保険料は高いです。その性質上落下、水没、破損、紛失、盗難のリスクが高いし、端末自体も高額です。そのくせノートパソコンやデジタルカメラほど丁寧に扱われません。
以前スマホではない携帯電話を購入1ヶ月で落として画面を割ったことがありましたが、修理に免責1万円かかったので結局修理せずに使っていたことがあります。でもそれ以降10年ほど端末を壊したことはありません。
これもmineoの例ですが端末補償に毎月370円、データバックアップに毎月500円必要です。もしものために端末修理補償に加入するのは結構ですが毎月数百円、年間約1万円でいて免責額がある契約内容には慎重になったほうがいいと思います。
ましてや2年目3年目になれば新しい端末に乗り換えたくもなるだろうし。
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